2011/05/07

old book




本棚の奥から古い本をひっぱり出した。
1983年の本はながく時を一緒に過ごしている

そしてなんとなく見てた

ただそれだけなのに...
心が安定した...

井島薫の写真、佐野元春の言葉、古いマンハッタン...
ただそれだけなのに...


「彼女」
引き潮のように
すべてが遠のいてゆく
影の中に残されて
彼女の歌は もう聞こえない
燃える夜を貫いて
彼女を愛していた
耳に残るささやきは
幻のようにくり返す

きのうまで話していた
恋人とは思えない
彼女のキスは まるで
氷のように冷たい
同じ季節の中で
二人は踊り続けた
何がいけないのか
教えて欲しいのさ

彼女の扉の外で
長い間 待っていた
風が吠えはじめて
街の顔がうつろってゆく
このまま闇の中に
とけこんでしまいそうだぜ
僕だけが まだ夢を
みているように

流れてゆく 変わってゆく
街のざわめきを後にして
流れてゆく 変わってゆく
Here in the twilights

彼女が運んできた
季節とともに
明日ここから
離れてゆこう
燃える夜を貫いて
彼女を愛してきた
耳に残るささやきは
幻のように消えてゆく


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さて、友達のお見舞いに行こう。